2005年03月05日

PSPに対する漠然とした不安

ソニーがUMDで提供する映画コンテンツの発売を発表したが、容量が小さい・音声が2chでしか出力できないないなどスペックが低く、現在のところPSPでしか見られず、それでいて値段がDVDより高い4000円前後ということで、あまり期待されていないようだ。

だが、こういう流れになるのはPSPの発売前からある程度予想できたと思う。格安DVDが売られているのは、DVDがすでに枯れた技術で安く生産できることやプレーヤーが普及し一定量の販売が見込めること、映画の収益構造からくるもの(映画以外のコンテンツは相変わらず高い)などで、「特殊」なUMDはおそらくDVDの何倍も生産やその他諸々コストがかかってくる割に売れる量も少ないだろう。

私の予想だが、PSPのゲームがあまり出てこないのは、PSPの市場がまだ狭い上に、ソフトが売れたことに対する収益が小さいことも影響していると思う。PS2が5〜8000円に対し、PSPは3〜4000円前後。ハードもソフトも多く出てこず、市場がまだ拡大していない、だからソフトもあまり出てこない、下手するとこれまで消えていったゲーム機が陥った負のスパイラルに乗る可能性もあるかもしれないとさえ思う(まだそれは小さいと思うが)。せめてニンテンドーDSがやっているような、機能を活かした付加価値を提供するようなことをして、ユーザーの夢をつないだ方がいいと思うのだが…。

発表当時大きな期待をいだかせてたPSPに対する不安は、UMDという特殊な媒体が採用されたときからあったが、さらにそれが大きくなったのが、あの□ボタン問題と久夛良木氏の「それは仕様だ」発言。ハードウェアの品質が日本製品のウリだったのに、あの問題を見たとき、日本車に駆逐されたアメリカ車の衰退を思い出した。見た目やコストを優先して品質を落とした結果、衰退していった流れだ。

日本の強みは「ものづくり」と、昔から最近でもよく言われる。また、まず「ハコ」を作るのが日本のやり方だ。ブロードバンド環境がどこよりも早く整備されたのも、根底にはその流れがあったからだと思う。

しかし、その上を走るソフトウェアやサービス、コンテンツ制作については(ゲームを除いて)あまり得意とは言えないのは周知の通り。一般的となったインターネット技術(Yahoo!やGoogle、Amazonなど)はどれをとっても海外産だ。1つのネットトレンドが米国から数年遅れて日本で起こるというのは常識になりつつある。

昔と違い、今やIT機器がインターネットと絡むのは当たり前。ところがソフトやサービスについてあまり得意でないことから、ネットとつながる部分がうまくいかない。だからPCは「従来からある」テレビとつながるものばかり出てきて、ネットをもっと活かしたものが出てこないし、その可能性が見出せそうなものが出てきても、ユーザーもあまり受け入れない。トレンドが来てないから仕方ないのだ。

話がそれたが、PSPはネットにつながる部分で、まだ何もソフトやサービスが提供されていないといっていいし、特殊なプラットフォームである以上、他(ネットを得意とするベンダー)の力を得ることも難しい。ゲームタイトルもPS2の焼き直しが多く、発売予定のソフトも少ない。映画コンテンツも値段が高く、DVDと比較して見劣りする。そして「得意のはずだった」ハードの質にも不安がある。発売から3ヶ月しか経ってなく早急かもしれないが、PS2のときのような勢いはないと思う。

直接関係ないが、iPodの背面の鏡面部分が日本の「ものづくり」の源泉ともいえそうなところで作られているのを見たとき、日本ならではの何か大切なものを見逃しているんじゃないかと思ったのだ。

takeshi_a at 12:32│Comments(0)TrackBack(0)雑記 

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